PEOPLE 2022.06.07

「初めて両親と対等に向き合い、自分の確固たる覚悟を伝えた。」ー新卒1年目に聞くご両親の反対の乗り越え方。

 この春、バルセロナには新卒5期クルーが14名入社しました。入社してくる新卒社員の半数近くが最後に直面するのが、ご両親やご兄弟など、ご家族からの反対。当たり前に勉強して、大学受験にも真剣に取り組んで。きっと就職活動でバルセロナに出会うまで、本人の中にも、ご家族の中にもなかったであろう、キャバクラを経営するベンチャー企業への就職という道。今回は、22卒の中でも特に反対を受けた新卒1年目社員2名へ、ご家族からの反対とどのように向き合っていったのか、その乗り越え方を聞きました。

藤田 岳(ふじた がく)

2022年3月、大阪大学卒業。学生時代は、イギリス留学を経験。ご両親の反対を乗り越えて、2021年11月、新卒5期として早期入社。ニュークラブLeicester配属。

清村 紗希(しむら さき)

2022年3月、新潟大学卒業。学生時代は、en-courage 新潟大学支部のメンターや、内閣府主催の「東南アジア青年の船」への参加を経験。一度他社に内定承諾をした後、辞退し、最終的にバルセロナに内定承諾。2022年4月、新卒5期として入社ニュークラブP&J配属。

自分らしく、強みを活かして輝ける環境。自分の本音と向き合った結果「バルセロナ」へ。

ー お2人はどんな就活をして、最終的になぜバルセロナに入社を決めたのですか?

清村:人材育成とウェブマーケティングの領域を中心にベンチャー企業を見ていました。私は「自分のなりたい姿に近づけるか」を大事に企業選びをしていて「バルセロナ」と「ウェブマーケティングの企業」から内定を頂き、迷っていました。

実は一度は、両親の反対などの懸念から他社に内定承諾をしたのですが、やっぱり自分の「ワクワクする直感」と、リアルに「人が変わっていく姿が見える」仕事がしたいという思いから、内定承諾辞退して、バルセロナに決めたという感じです。

藤田:僕は、周囲の影響を受けて所謂「コンサル就活」をしていました。実際に内定も頂いたのですが、「自分が楽しめる人生とは何か」「自分が活躍できる環境はどんなところか」と考える中でバルセロナに出会い、惹かれました。

もう少し具体的に言うと、成熟しきった会社や業界で働くより、先が未知数な中で自分がその未来を切り開いていく働き方の方が、毎日が楽しいんだろうなって。同時に、自分の強みを最大限活かせるのは、「戦略を考える+リアルに人と接する」機会がある働き方だなって。その2つの観点からバルセロナに決めました。

キャリア形成への不安に向き合う中で至った答え。「人を動かす力こそ、最も汎用性の高いスキル。」

ー 最終的にバルセロナへの入社を決める上での障壁はありましたか?

清村:まずは両親の説得。あとは将来への不安やキャリア形成についての覚悟ですね。

藤田:同じくです。

ーまずは「キャリア形成」への不安に関してだと、どういう部分に不安を感じていましたか?

藤田:将来、転職やセカンドキャリアを考えたときに「バルセロナ」というファーストキャリアは優位に働くのか、という不安です。転職する時にキャバクラ業界での経験が活きるのか?別のキャリアを志した時に使える汎用的なスキルがバルセロナの経験の中で獲得できるのかがイメージできなくて不安でした。

清村:わかる!私も全く同じです。

ー なるほど。「ファーストキャリアへの不安」は最終的にどう解消しましたか?

清村:最初は、ウェブマーケティングの企業の方が転職などにも有利な「一般的な稼ぐスキル」が身につくんだろうな、と思ってたんですよ。でも、インターンを通して具体的な仕事に触れる中で、ウェブ業界ってツールやシステムが変われば、そのスタンダードは全く変わってしまうって気づいた時にハッとしたんです。一方、バルセロナでは新卒1年目から人をマネジメントして、人を通して成果を創り出す仕事をします。キャストやお客様と向き合う仕事が中心のバルセロナで一番身につくのは「人を動かす力」だと考えました。人が「企業という集団」でビジネスを創り出す体制が変わらない限り、普遍的に使える力。その力さえあれば、どんなキャリアも自分の努力次第で作っていけると思いました。

藤田:僕も「人を動かす力」「マネジメントスキル」が普遍的な強みになるという点で懸念を解消できました。また、その他の「社会人として必要なスキル」は、正直、どこの会社にいても自分で主体的に行動して社内外のリソースを使えば如何様にも学ぶことが出来ると考えるようになったのも大きいですね。

人に納得してもらうために必要不可欠な2つの条件、「相手との対等な信頼関係」と「自分の確固たる覚悟」

ー入社を決めた時のご両親や周りの反応についても聞かせてください。お二人は、ほとんどがご両親の反対を受けるバルセロナ新卒社員の中でも、特に強く反対されたとお伺いしました。現在に至るまでの「周囲の反対」をテーマにお話を伺ってもいいですか。

清村: 私のバルセロナの同期の中で、体感6割くらいの人が「反対された経験がある」と言っている印象がありますね。おっしゃる通り、中でも私はトップクラスに両親の反対を受けた1人です(笑)両親が公務員だったこともあり「そばにいて欲しいから県内にいて欲しい」という感情もあったのかもしれません。

「バルセロナに行く」って電話で話した翌日に「新幹線で帰ってきて」と言われて、それ以降3.4ヶ月は親族一同を含めた家族の大問題って感じでした。「おじいちゃん、おばあちゃんも悲しむよ」っていう母親からの言葉が一番心にズシッときました。でも今は「頑張りなさい。いつでも戻ってきていいんだよ。」って言ってくれていて、多分100%納得しているわけではないと思いますが、理解はしてくれています。

藤田:僕も3、4ヶ月に渡って、家族から、親族や知人を巻き込んだ想像以上の反対を受けました。最初は2.3回電話で想いを伝えたら納得してもらえると思ってたんですが、なかなかうまくいかず、両親が下宿先に押しかけてきたり、20問くらいの質問集がメールで送られてきたり、「親の本気ってすごいな」と思いました(笑)でも今は「あなたを信じます」といって応援してくれていて、同じく「帰ってきたくなったらいつでも帰っておいで」とも言ってくれています。

ー なるほど。お二人とも現在はご両親に理解をしてもらって入社しているんですね。ご両親にどう向き合っていく中で、反対を乗り越えて、理解していただけるまでに至ったんでしょうか?そのプロセスをお伺いしたいです。

藤田:僕は「両親と対立するスタンス」から「両親と対等に向き合い、理解し合うスタンス」へ、自分自身が変わったことで理解してもらえたんだと思います。はじめは両親の反対に対して「なぜ認めてくれないんだろう」とずっと頭を悩ませていたんです。質問リストにも全て回答したし、なぜここなのかもプレゼンした。でも、答えても答えても、両親の「反対」は変わりませんでした。

そんなときに、たまたま社員さんに勧められて読んだのが『7つの習慣』という本でした。その中で「相手を説得する為には、前提として『信頼関係』が重要である」と知り、今までの自分は「親だからわかってくれるだろう」と甘えて、相手の気持ちを理解しようとする配慮や信頼関係が築けていないのではないか、と「自分の両親への向き合い方」を見直すようになりました。

それ以降、相手が反対する感情にも理解を示す、自分の事を心配してくれていることへの感謝を伝える、など両親とより対等でフラットな信頼関係を築く努力を心がけました。そして最終的に「今まで自分は、どのような環境であれ自分が決めた目標を達成してきた。だからその環境を心配するのではなく、やりきれる自分を信じてほしい」というメッセージを伝えたんです。そこから両親の反応が変わっていった気がします。

清村:私も、最初は一方的に自分の行きたい理由を伝え、反対を受けて口論になっていました。同じ様に「何故説得できないのか」を自分で考えるうちに、両親の気持ちや想いについて考えることなく「わかってくれない」とぶつかっていた自分の甘えに気づきました。相手の気持ちや考え方を理解し、相手への感謝・敬意を伝えた上で「価値観は違うかもしれないけど、私はこういうことがしたい」と伝えると、両親も「なるほど」と話を聞いてくれるようになりました。

もう一つ大切だなと感じたのが「確固たる覚悟」です。相手に「自分の思い」を伝える上で、自分に「確固たる覚悟」がないとそれが相手に伝わり、自分も相手もより不安になってしまいます。両親というのは、子供の「覚悟」を確認してくれる存在でもあるんだなと思いました。両親に納得してもらう為の重要な前ステップとして「自分自身の選択に確固たる覚悟を持つ」ことがあると思います。

入社した新卒が今思うこと「あとは自分で決めた道を正解にするだけ」

ーご両親の反対を乗り越えて入社した今、何を感じていますか?

清村:今年の4月に入社して間もないので色々勉強中ですが、今でもバルセロナへの入社を自分の意志で決め切ったことに大きな納得感と満足感があります。今までの私は留学に行くか、行かないかなどの「大きな意思決定」を両親や周りの人たちの意見に大きく左右されて生きてきました。

私は今回、自分で考えて、自分の意志で進路を決めました。この意思決定自体がすごく大きな自信を作ってくれているし、あとは挫けることなく「自分の選んだ道を正解にする」ために前に進むだけだと思っています。自信を持って、まずは仕事の中で「目の前の人にきちんと向き合うこと」を実践し、自分のなりたい理想像に近づいていきたいです。将来的には海外出店を任される人材になりたいと思っています。

藤田:今はとにかく、目の前の仕事を頑張っていきたい!この想いだけですね。どんな仕事でもそうですが、働く中では楽しいことや成長を実感できることもある一方で、大変なことやしんどいこともあります。そんな時、「めちゃくちゃ悩んで、自分で決めて、両親と向き合い、今は応援してくれている」という自分のたどってきたプロセスが「頑張ろう!」という強いモチベーションになっています。今は、目の前の「出来るようになるべき仕事」から習得して、現場で活躍するクルーになり、より社内での活躍の幅を広げていきたいと思っています。

ー今ご両親に反対されて悩んでいる学生さん、伝え方が分からなくて怖いと感じている学生さんに対してメッセージをお願いします。

藤田:「自分の意思決定に責任を取れるのは自分だけ」どんな仕事でもぶち当たる困難に当たった時に、それを乗り越えられる礎になるのは、「自分でその選択を選ぶ意思決定をした」ということ、だと思います。だからこそ、自分でとことん考え抜いて後悔しない意思決定をしてほしいです。

清村:自分が後悔しない道を選んでほしいです。それに尽きます。将来選ばなかったことを後悔したり、未練を持つような生き方はしたくない。私はそう思って、とことん考え、向き合い、自分で意思決定をしました。正しい意思決定とは、その判断を他人に委ねることでも、自分で盲信的にえいやっと決めてしまうことでもなく、地道に必要な判断材料を集め、必要なステップを踏んで確かな確信のもと行うものだと思います。そうやって意思決定した皆さんの入社を心待ちにしています。

同じカテゴリーの記事

PEOPLE 2022.01.04

「キャストと同じ女性だからできるサポートもある。」ー新卒3年目の現場女性社員に聞く「女性黒服」の仕事。

#Leicester
PEOPLE 2021.07.05

「当事者として会社を動かすダイナミズムは一度味わったら辞められない。」ー東大を卒業し外資戦略コンサルファームへ。エリート街道を歩んでいた僕が入社を決めた理由

PEOPLE 2022.07.13

「決め手は人を動かす解像度の高さ」ー戦略コンサルの内定を獲得した僕がバルセロナに決めた理由

#入社の理由 #新卒メンバー #新卒採用 #京都大学
PEOPLE 2021.07.05

「『キャバクラ×IT』と『人材マネジメント』が僕のやりたいことと綺麗に重なった。」ー学生起業して数千万円の資金調達。経営者を経験した僕が入社を決めた理由。