WORK 2021.11.30

「目指すのは、売上達成と四方よしの実現。」年間20億円の采配を握る取締役本部長に聞く店舗責任者の仕事。

 バルセロナには現在2名のベテラン店舗責任者がいます。2店舗を統括する細川裕人店長と3店舗を統括する杉本篤郎本部長です。新卒入社後に3~5年で到達を目指して欲しいと皆さんにお伝えしている「店舗責任者」というポジション。今回は、創業期から社長の右腕としてバルセロナの変革を支え続けてきた杉本本部長に「店舗責任者」の仕事内容について聞きました。

取締役本部長/杉本篤郎(すぎもと あつろう)

 青森県出身。代表の波戸崎が名古屋から札幌支社長として赴任してきた際、2年間に及ぶ代表の猛アプローチを受けて入社に至る。現在は、ラウンジ凛、ニュークラブFillia、ニュークラブ Leicester3店舗の店舗責任者として200名ほどをマネジメントしながら、年間売上約20億円の責任を担う。創業期から社長の右腕とし会社の変革を支えてきたNo.2。

目指すのは年間8億円超の「売上達成」と「四方よし」。大きな裁量と責任。

ーまず、バルセロナにおける店舗責任者の仕事を教えていただきたいです。

 バルセロナの一店舗の売上は、月間で平均6000~8000万円程度、年間では8~10億円ほどです。在籍キャストは70名ほどいるので社員やアルバイトクルーも合わせると100名ほどが一店舗にいることになります。この数億規模の売上達成と店舗運営に関する全ての采配を取ることが店舗責任者の仕事です。

 重要なのは、会社が向かう大きなベクトルを理解し、現場に周知して、軌道修正しながら店舗を前に進めていくことと、お客様・キャスト・社員・会社といった関係者全員のメリットを加味して「四方よし」を実現させることです。誰かを犠牲にするのではなく、全員にとって良い方法、最適解を模索し続けます。

ー管理する領域が非常に広い印象を受けますが、管理している重要指標を挙げるなら具体的にはどのような指標がありますか?

 全てですね。ありすぎるくらいあります(笑)総来客数、在籍キャスト数、キャストの平均在籍期間、指名本数、同伴本数、キャスト全体のブログ・SNS投稿件数、キャストとクルーのミーティング回数など。今挙げたものでも全体の1割にも満たないです。

 特に注視しているのは「集客数」と「平均単価」です。数値の変動を週次・月次で追いながら、今の傾向を把握して、何が起因してそうなっているのか仮説をもって打ち手を打っていきます。それによって日々の仕事内容も変わります。

  (注)指名本数=2回目以降の来店でキャストを指名したお客様の総数。同伴本数=2回目以降の来店でキャストと営業前に食事などに行ってから来店したお客様の総数

数値の変動から店舗状況を分析。仮説を持って施策を打ち続ける仕事。

ー何故それだけ多くの数値を重要指標として見ているのですか?

 こういった細かい数値の変動を見ることによって、店舗の状況を「見える化」するためです。様々な数値の変動から店舗が今どういう状況なのか、これからどんな状況が起こる可能性があるのか仮説を持ちます。バルセロナの一店舗は規模も大きいので、多数の重要指標をきちんと可視化することで可能な限り早く広く状況を察知・把握できるようにしています。

ー例えば、どのように数値から傾向を把握して対応されるんですか?

 例えば、集客数も多くて単価が低い時。新人キャストが数多く入店した直後などであれば問題ありません。新しく入店した新人キャストたちが仕事に慣れないまま探りながらリピートを取っているから、全体として単価が上がりにくいだけです。その場合、新人の接客や営業の技術、単価向上の方法を指導していきます。3ヶ月程度経って単価が上がってきたら健全な状態です。

 逆に、新人は増えていないのに単価が落ちているなら、在籍キャストのモチベーションが下がっている可能性が高いです。ですので、担当クルーとのミーティング回数を増やし、がんばる目的や目標の確認をしてモチベーションの向上を図ります。

 集客数が少なく単価が高い時なら、少数のお客様に売上を依存しており、新規のお客様のリピートが十分に作れていない可能性があります。短期的には売上が作れても、少人数のお客様が来店されなくなったときに一気に売上がなくなってしまうので、キャストに対してアプローチするお客様の数を広げるように指導します。

 最後に、集客数も多く単価も高い時はキャストがすごく頑張っている時です。良い状態ですが、売上があるキャストさんはそれだけ自分のやり方が確立されていきます。その分、お店やマネジメント側の指導を受け入れてもらいにくくなります。ですので、注意して売上のあるキャストの振る舞いを見ます。例えば、ルールから逸脱した行動が発生していないか、人間関係にトラブルが起こっていないか。組織風土を守り、維持することも重要な仕事の1つです。

クルーを介して成果を創る。モチベーションとスキル両面にアプローチ。

ーなるほど!キャストマネジメントできるクルーを育成していくのも店舗責任者の仕事なのだと思いますが、クルー育成ではどんなことされますか?

 もちろん、70名の在籍キャストを一人でマネジメントできるわけはないので、僕の仕事は店舗のクルーを介して全体をマネジメントをしていくことなんですね。

 クルーの目標設定や人事評価も店舗責任者の管理下にあります。クルーのマネジメントに対するモチベーションとスキルの両面にアプローチしていきます。大前提、モチベーションが高いキャストはモチベーションが高いクルーにしか生み出せません。モチベーションに波がある社員には、いつでも一定のモチベーションを保つためのアプローチをとり、既にモチベーション高い社員にはキャストマネジメントのスキルをインプット/フィードバックします。

ー店舗責任者歴15年を超える杉本本部長が「やりがい」を感じるのはどんな時ですか?

 自分が取り組んできたことが「正解だった」と感じる時ですかね。店舗やキャスト、クルーに対して、絶えず「こうしたら、こうなるんじゃないか」と仮説を持って動いているので、その結果、変化を直接見てとれたり、数字が動いたり、相手の言葉から変化を感じる瞬間が僕のやりがいです。

ー逆にどんな瞬間に「大変だな」と思いますか?

 正直なところ、常に大変ですよ(笑)水商売は「人」が全てですが、対人関係に正解ってないんですよ。長年やって正解率は上がってきたかもしれないけど、100点は永遠に取れません。僕も歳をとる。社員やキャストは若くなる。いろんな人がいる。会社はどんどん変化して周りからの見られ方が変わってくる。

 相手や自分、取り巻く環境の変化によって正解が毎度変わる中で、自分がどう動くのか。「伝わり方」に意識を向け、自分の正解をアップデートし続けるのが大変ですね。

求められるのは「柔軟さ」と「俯瞰力」。全体最適を考え続ける。

ー店舗責任者に求められる資質や能力って何かありますか。

 一番重要なのは「柔軟さ」ですかね。既存の手法や今の正解に固執しすぎず、周囲の状況、取り巻く人、時代などによって、常にその時々で最適な手法を模索して柔軟な対応が取れること。本質を理解した上で変化できる柔軟なスタンスでいること。

 例えるなら、程よく使い古されたスポンジのようであって欲しいです。新品は水を吸わずに使いにくい。古すぎても保水できない。変化も変数も多い仕事なので、バランスというか、柔軟さが大事だと思います。

ー多くのクルーを育成する中で、杉本本部長が「店舗責任者に近いな」と思うクルーの特徴を教えていただきたいです!

 俯瞰できる人ですね。自分のことも、他人のことも離れて見ることができて、最適解を見つけてこれる人は責任者に近いなと感じます。小規模組織だったら「俺のやり方はこうだからついてこい!」っていうやり方でもなんとかなるけど、バルセロナは100坪を超える大きな箱で、クルー・キャスト含め100名を超える大人数で店舗経営をしています。100人いるといろんな人がいるんですね。だから、「自分」主観で自分と相性の良いメンバーだけとお店づくりをしていくんじゃなくて、俯瞰して周りを見て全体最適を図る力はとても大事です。

ひとの人生のプラスに寄与したい。そのために耳に痛い言葉も伝える。

ー今後の目標を教えていただきたいです。

 僕はビジョンや目標が原動力になるタイプではなくて(笑)店づくり(=物づくり)をしているプロセスが好きな人間です。会社の方向性や理想を今のリソースでどう形づくるか、考えて実現することが好きだし、やりたいことなんです。永遠のNo2というか。

 今目指していることの一つは「新卒採用して正解だった」と将来言える物づくりをしていくことです。いろんなご意見がある中で新卒採用を始めて早5年が経ちました。今後、新卒たちをエース社員に育てていき、店長をどんどん輩出していく。僕自身がフォーカスされる必要は全くなくて、会社の今までの大きな意思決定を正解にし続けていきたいです。

ー最後になりますが、杉本本部長が仕事をする上で大事にしている価値観を教えていただけますか?

 僕が仕事する上で大事にしているのは、相手の大事にしている価値観を理解し、相手のフィールドで話をすることです。僕がその人をどうしたいとかじゃなくて、その人がどうしたいのか、どう生きたいのか大事なんです。そして、その実現のためには耳に痛い言葉も伝えます。それが、きっかけ・気付き・学びになるかもしれない。本気で相手を思うからこそ「10年後のあなたにちょっとでもプラスになる言葉を伝えたい」といつも思っています。

 人って、本気で心配している人に言われた言葉って心で受け止めてくれることが多いと思うんですね。これを「信頼」と呼ぶのか「愛情」と呼ぶのか分かりませんが、これからもひとの人生のプラスに寄与できるよう、常に人にまっすぐ向き合っていたいです。

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ひとの人生のプラスに寄与したい。そのために耳に痛い言葉も伝える。 取締役本部長  杉本篤郎

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